山口県は本州の最西端の県です。総理大臣も多く輩出し、また、教育に熱心な県であることも有名です。
一方、それだけでなく自然や名所旧跡もあり見所も多いです。今回は、「ガイドブックにない山口の情報について」ということで、山口県出身ならではの観点で紹介します。
目次
山口県へのアクセスについて
県外からのアクセスは飛行機か新幹線
東京からのアクセスは飛行機か、新幹線となります。山口県には空港が2つもあります。
東京からは山口宇部空港、及び岩国空港(岩国錦帯橋空港)への便があり、所用時間はおおよそ1時間30分です。
また、新幹線ではのぞみ号で東京から新山口まで4時間程度、大阪からは約2時間というアクセスです。
山口県には特に大きなターミナルがあるわけではありませんが、東京からも大阪からもアクセスが比較的よいと言えます。
観光エリアについて
山口県の観光ルートについて紹介します。山口県の観光スポットとしては、主に4つのエリアがあります。
1つ目は下関・門司エリア、2つ目は山口・秋吉台エリア、3つ目は萩・長門エリア、4つ目は岩国エリアです。
この4つのエリアを重点的に廻ることで山口県を制覇したと言えますが、全てを廻るには時間もかかります。そこで、初めて山口県を訪れる方むけに、1泊2日の旅行の目安で観光エリアとルートの組み合わせを2つ紹介したいと思います。
山口の観光ルートについて
下関・門司エリアと萩・長門エリア(1日目)
まずは、下関・門司エリアと萩・長門エリアとの組み合わせでの観光ルート例です。
交通の便を考えると下関から長門、萩へ向かうルートが効率的です。
下関へ入るルートとしては、飛行機の場合は山口宇部空港からリムジンバスで下関駅へ、新幹線の場合はJR新下関から在来線でJR下関駅に向かうことになります。
下関は海の街です。関門海峡を挟んで九州・福岡県の門司と隣り合わせです。下関は、源氏と平家とが戦った壇ノ浦の合戦(源平合戦)、宮本武蔵と佐々木小次郎とが決闘をした巌流島があることで有名です。
源平合戦では平家が源氏に破れましたが、その戦いにおいて8歳で幼くしてなくなった安徳天皇を祀る赤間神宮があります。
赤間神宮は竜宮城のような赤い朱色の建物で、安徳天皇が入水した海を望む様に建っており海までの強い「気」であふれ、赤間神宮自体がパワースポットとなっていることは有名です。
また、源氏に破れた平家の落ち武者たちが乗り移ったとされる「平家蟹」は、蟹の甲羅が平家の武士たちの悲しい顔に似ていることからも平家の怨霊の強さを大きく感じられます。
一方、門司は古くから貿易が栄えた町ですが、下関からは船でも15分程度で近い距離にあります。対岸のレトロあふれた門司に、少しタイムスリップしてみましょう。
門司側の桟橋は門司港駅近くにありますが、この門司港駅の駅舎は駅で初めて国の重要文化財に指定された歴史的建造物です。
現在、門司港駅は駅舎の保存のために大規模改修を実施しており、残念ながらその外観を見ることができませんが駅舎にあるレトロな手水鉢、トイレ、洗面所は観ることができます。
その後、下関に戻り1泊目は湯本温泉に宿泊するのがお勧めです。
湯本温泉は安倍首相のお膝元であり、ロシアのプーチン大統領を招き日露首脳会談も実施したことでも有名です。
また郷土料理である瓦そばも食べてみましょう。熱した瓦に茶そばと錦糸卵などの具材が色とりどりに盛り付けされており、甘ダレで食べるこの瓦そばは病みつきになります。
下関・門司エリアと萩・長門エリア(2日目)
2日目は長門から萩へ廻り、その後萩から特急バスで山口宇部空港に戻るルートとなります。
長門にはCNNが選ぶ世界の美しい風景にも取り上げられた、元乃隅稲荷神社があります。長く鳥居が建てられた風景とそのバックにある日本海の濃い青の海とのコントラストは大変素晴らしいものがあります。
その後、萩へ移動し世界遺産の萩の町を楽しむことをお勧めします。萩には、明治維新に関係した世界遺産があり、吉田松蔭が開校した私塾の松下村塾、白壁の萩城下町、萩反射炉があります。また、灯篭がたくさん建立されている東光寺も厳かさがあり、見所満載です。
さらに、萩は海の幸が美味しい漁港もあります。春には白魚(しろうお)祭りがあり、生きたままで食べる踊り食いも楽しめます。
この様な海の幸を年中楽しむには、道の駅「萩シーマート」がおすすめです。安い価格で新鮮な海鮮丼をはじめ、海の幸の天ぷらを楽しむことができます。
萩から山口宇部空港までは、特急バスで1時間半です。途中、JR新山口駅で乗り換えることになりますが、新幹線で大阪、東京にもアクセスでき大変便利です。
秋吉台・山口エリアと岩国エリア(1日目)
次に秋吉台・山口エリアと岩国エリアとの組み合わせでの観光ルート例です。交通の便を考えますと、秋吉台・山口エリアから岩国へ向かうルートが効率的です。
まず、秋吉台へ入るルートとしましては、飛行機の場合は山口宇部空港からリムジンバスでJR新山口駅へ、新幹線の場合はJR新山口駅で下車した上で、バスで秋吉台へ向かいます。
秋吉台は、日本一のカルスト台地、及び秋芳洞という鍾乳洞があります。大自然を感じられる場所で、特に夏の秋芳洞は天然のクーラーでとても気持ちが良いです。
秋芳洞は長い年数を経て作られた鍾乳洞で、千枚皿や黄金柱は、秋芳洞のなかでも大きなスポットでもあります。特に、ライトアップされた黄金柱を見ると、長い年月をかけて作られた鍾乳洞の神秘を大変感じられます。
また、秋芳洞には、アドベンチャーゾーンがあります。これは、通常のルートとは違い細くてしかも険しい鍾乳洞を冒険するようなルートで、子供達や冒険をしたい大人も大人気のルートです。
ただ、足元は滑りやすいことや細い道を歩くこともありますので、確実に服が汚れるのを覚悟して歩いてみてください。
秋吉台の自然を感じた後は、山口市へ移動します。移動の際には、バスを利用すると便利です。
山口市は西の小京都と呼ばれ、市内には八坂神社や京都の東寺のような瑠璃光寺の五重の塔、龍安寺の石庭のような雪舟庭といった風情のある街です。
また、週末にはSLやまぐち号も走り、レトロ溢れる風情を楽しむことができます。もし時間があれば、このSLに乗車して、島根県の津和野町にも足を伸ばしてみても良いでしょう。
また、市内には湯田温泉という名湯もあり、旅館もたくさんあります。1日目の宿泊としては、この湯田温泉をお勧めします。
秋吉台・山口エリアと岩国エリア(2日目)
2日目は、山口から岩国へ移動します。岩国といえば、錦帯橋です。錦川に錦帯橋は、釘を使わずに建立された木造の5連橋です。春には桜、夏には鵜飼いで賑わうエリアです。
錦帯橋を渡ると、全国的にも有名になったソフトクリームのお店があります。たくさんの種類の味があり、選ぶにも迷ってしまうほどです。錦帯橋を渡りきったあとの休憩ポイントとして、お勧めします。
さらに、岩国といえば錦川の名水を利用した酒蔵の街としても有名で、錦川周辺の西岩国には老舗の酒蔵もあります。
そして岩国の名物は、押し寿司です。色とりどりの具材が押し型のなかに詰められ、押して出てくるお寿司はまるでケーキの様な鮮やかさがあり味も申し分ありません。
最後はこの岩国から岩国錦帯橋空港から飛行機で東京へ、もしくはJR新岩国駅から新幹線で大阪、東京へアクセスすることができます。
まとめ
今回は山口の魅力と、観光ルートの例を2つほどあげてみました。ただ、山口を全て楽しむにはもっと時間もかかりますし、見所もたくさんあります。
まだ山口を訪れたことがない方には、この2つのルートのいずれかで山口をかじってもらうことをお勧めします。